フェード現象とは?

 フェード(fade)とは英語の意味としては「好ましい状態か後退する」という事で、

次第に薄れる、衰える、消える などの意味ですね。

映像や録音などで使う fade out という事をご存知の方がほとんどでしょう。

 

自動車のブレーキで使う意味も上記と同じで、

ブレーキが効く状態から段々効かなくなるこ事を言います。

このような状態(フェード)をづーっと続けますと、全くブレーキは効かなくなってしまいます。

上記の様な経験をされて怖い思いをした方もおられるでしょう。

 

では 何故フェード現象は起こるのでしょうか?

それは、過酷なブレーキイングによるもので、ブレーキを酷使し過ぎて

ブレーキローターが熱くなり、またディスクパッド(摩擦材)も加熱されガスが発生し、

そのガスがブレーキローターとディスクパッドの間に挟まるからです。

つまりローターとパッドがチャント擦い合う事が出来無くなってしまうからです。

新品のブレーキパッド装着後は ガスが発生しやすいです。

特に摩擦係数の高く、低中速の効き良いパッドは この傾向(ガス発生)が強いです。

 

もしこのような状態(フェード)になったら 早めにクールダウンを心掛けましょう。

クールダウンとは字の意味の如く、

スピードを緩め減速しブレーキをかけないようにし走行(流す)し 

ブレーキパッド・ローターを冷やす事です。

そのためには、ギアーをより低いギアー(トップ〜セカンド〜ロー)にシフトダウン

するようにしましょう。

(オートマ車はドライブ「D」に入れっぱなしにしない事!)

冷やすといっても、車を止めて水をかけるのは厳禁です!

 

この様にフェード気味になり、その後クールダウンを数回繰り返しますと

パッドに”軽い焼き”がされ ガス発生をかなり抑えられます。

その後 耐フェード性は確実にUPし、パッドの寿命も延びます。

 

フェードとベーパーロックとの違いは・・・。

ベーパーロックとは過酷なブレーキングにより 

ブレーキホースやブレーキパイプ内のブレーキオイルに空気(気泡)が発生し、

ブレーキパッドを押すブレーキキャリパーに正常な圧力(油圧)が加わらず 

ブレーキが効かなくなる事を言います。

が、最近の車(ブレーキオイル/DOT3やDOT4)での通常の走行ではベーパーロックなどは

まず起きません。

コレは昔のブレーキオイルの性能が良くない時代の事と思っても過言ではありません。

(但し、競技で走行する場合はこの限りでは有りません。)

もし、ご自分の車のブレーキが効かなくなったら、

それは ベーパーロックではなく フェード現象 だと思て下さい。

そして速やかに、クールダウンをしましょう。

 

*過酷なブレーキングは控えましょう!!

 

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